東京海上日動システムズ インターン
東京海上日動システムズ株式会社の1dayインターンに参加してきました。 ITエンジニア体験ワークショップという内容で、ちょい乗り保険をまだ使ったことがない人にどう届けるかを、グループで考えて発表します。
Brief お題は「使ったことがない人に、使ってもらう」
ちょい乗り保険は、他人の車や親の車を借りるときに、必要な時間ぶんだけスマホから入れる自動車保険です。 ワークの目標は2つ。利用率を10%あげることと、自分から保険に申し込んだことがない人を動かすこと。 すでに使っている人にもう1回使ってもらう話ではない、というところが最初のポイントでした。
最初の10分は、定義づけとターゲットに使いました。 自分たちで調べてみると、利用者数は14万件+1万5000件で、そのうち86%が10代20代。 もともと若い層に強い商品だとわかったので、無理に幅を広げるのではなく、強いところをさらに伸ばす方向に決めています。
ターゲットは、自分の車を持っていない、中核都市に住む大学生に絞りました。 都会に住んでいるとそもそも車に乗らないし、地方だと自分の車を持っている。その中間の中核都市が、 借りて乗る場面が一番多いはずだ、という理由です。そのうえで、保険の手続きを面倒だと思っている人、という条件を重ねました。
ワーク中にチームで書いていたメモ。定義づけ5分、ターゲット5分、アイデア10分という時間の区切りで進めました。
Diverge 手軽さが、まだ伝わっていない
ちょい乗り保険の売りは、必要なときだけ手軽に入れることです。 でも、その手軽さ自体がまだ伝わりきっていないのではないか——そう考えて、 スマホでの導線をとにかく短くする方向でアイデアを出していきました。
- レンタカーやカーシェアの予約アプリとAPI連携して、予約完了画面にワンタップの加入ボタンを出す。わざわざ検索してサイトを探す手間がなくなる。
- GPSやBluetoothで車のキー操作を検知して、乗る直前にプッシュ通知で加入を提案する。友人の車を借りるような突発的な場面に、一番刺さるタイミングで出せる。
- 走行距離や運転スコアに応じて次回の保険料が下がるようにして、続けて使う理由をつくる。
- LINEミニアプリで完結させて、公式アプリを新しく入れる心理的なハードルをなくす。
出した直後はどれも良い案に見えたのですが、机の上に並べてみると困りました。 実現に必要な時間も、効く相手も、粒度もバラバラで、どれから話せばいいのかが決まらない。 3分の発表に全部は入りませんし、無理に詰め込めば、ただの思いつきの羅列になります。
Group 並べ替えたら、線がつながった
そこで、案の良し悪しを比べるのをやめました。 代わりにやったのは、お客さんが通る順番に並べ直すことです。3つのグループになりました。
- 認知TikTokやInstagramの広告で若者にアプローチする。86%が10代20代というデータとも合うので、若者が普段使っているSNSに絞るのが筋が通っている。
- 加入広告を見た人を公式LINEでの加入に誘導する。使うごとにポイントが貯まる仕組みをここで見せることで、初回加入のハードルを下げる。
- 継続貯まったポイントを次回に使えるようにして利用件数を増やす。さらに公式LINEにPayPayのリンクを足して、大人数で割り勘しやすくすることを他社との差別化にする。
並べ替えただけなのに、案どうしが理由を持ちはじめました。 LINEを選ぶ根拠も、新しいアプリを入れさせないというだけでなく、広告からそのまま流れてこられるからだと説明できる。 ポイントも、単なるおまけではなく、加入のハードルを下げる材料と継続の理由を兼ねている、と位置づけられる。
ここで落としたAPI連携やGPS通知の案も、消えたわけではありません。 認知の前に置くにはまだ重い、というだけです。案を捨てるのではなく、時間軸のどこに置くかを決める—— グルーピングは、優劣をつける作業ではなく置き場所を決める作業なのだと、このとき腑に落ちました。
Pitch 3分の中身を、秒で割り振る
発表は3分でした。原稿は、内容から書くのではなく秒数から割り振っています。 テーマ紹介20秒、ターゲット30秒、データ20秒、アイデア3つで100秒、まとめ20秒。 枠を先に決めると、何を話すかではなく何を削るかが自動的に決まります。
最後のまとめは、SNSで知ってもらい、LINEで加入してもらい、ポイントとPayPay連携で使い続けてもらう、という一文にしました。 この一文を先に決めてから、そこへたどり着くように前半を組み直しています。